400字で花言葉



強 い 精 神 力 (フェンネル)
ハルとユキと夏樹 2012/10/25


「よし、食べていいぞ」
 夏樹からのお許しが出て、たっぷり黄粉をまぶされたできたての団子にハルとユキは目を輝かせた。
「ハル、熱いからな」
「うん、だいじょーぶ!」
 気をつけろと注意され、ハルは団子に勢いよく息を吹きかける。
「ハルっ!?」
「おまっ…!」
「熱かったらフーフーして冷ますって、ユキが教えてくれた!」
 ハルの言葉に、ユキは何も言えずに押し黙る。そう、熱いスープを飲んで火傷したハルに「冷ましてから飲め」と教えたのは確かにユキ自身だ。
 ただこの惨状をいったい誰が予想しただろう。熱いからといって、まさか黄粉をまぶした団子に息を吹きかけるとは思うまい。
 あらかた黄粉の飛んだ団子をおいしそうに頬張るハルとは対照的に、頭から黄粉を被るはめになった夏樹とユキのテンションは下降路線まっしぐらだ。団子にありつく前に、この黄粉まみれの台所を片付けなくてはいけないのだから。

 二人が頭を振ると、パラパラと黄粉が零れ落ちた。


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   お月見のときにハルはもう星に帰ってしまっていないけど、
   もしいたらこんな出来事もあったんじゃないかなって思います。



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