250字で花言葉
親 愛 の 情 (スイバ)
真田主従:戦国 2011/12/1
屋敷の裏山に、忍が夜警に使う小屋がある。
年に数度、忍に守られたこの小屋で狩りの成果を堪能するのがここ何年かの慣わしだ。
「鍋はこの季節にしかできぬからな」
当主の居室は屋敷の最奥に設けられる。仕方のないことだと理解はしても、冬は暖かい膳が恋しいものだ。
「お前もさっさと箸を持て」
佐助はいつでも迷惑そうな顔しかせず、どの季節よりも冬が楽しみな幸村とは対照的に、特に冬の鍋を嫌がった。
「あきらめろ。来年もだ」
同じ鍋から同じ物を食べる。
近しい者にしか許されないはずのこの距離を、幸村はいつでも心待ちにしている。
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一緒に鍋をつつけるのって、距離が近い証拠ではないかと。
佐助は「暖かいものは贅沢」とか「肉いらない」とか思ってるに違いありません(笑)
イメージは猪鍋で。
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機 敏 な 人 (胡蝶蘭)
真田主従:現代 2011/12/3
脇や足裏をくすぐられると大抵の人間は悶える。
それは急所を保護する防衛本能なので、少々の訓練でどうにかなるものではない。
「旦那?拷問の一種だよ、それ」
「知っている。だからお前にも有効だろうと思う、のだっ」
気合を入れ、幸村は佐助の右わき腹に手を伸ばす。
もちろん予測の範囲内だ。やすやすと触れさせたりはしない。狙いに届かなかったと見るや、幸村は背中に回りこんできた。
「嬉しそうな顔しやがって」
「そうではない、楽しいだけだ」
こんなときはいつもにも増して動きも素早いのだから、なおさら腹が立つ。
「返り討ちだぜ」
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くすぐりあい主従。同級生でじゃれてたらいいよ!
忍だった佐助なら、くすぐり(拷問)に耐える修行もしてると思われます。
でも現代だったら、くすぐったいものはくすぐったいはずだよ!
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母 性 の 愛 (万年青)
真田主従:戦国 2011/12/19
暮れの迫ったある日。幸村は城内の一室を訪れた。
そこは忍隊の長として破格の扱いを受ける、佐助に与えられた室だ。
「例えばだ。いつぞや俺がやった扇子はどうした」
「あそこのどっか」
部屋の奥に据えられた棚が指差されるが、その引き出しから溢れた物は床まで続いている。
「お前、仮にも主から下賜されたものをだな」
「だって使わねえもんもらってもね」
ため息は一つに留め、持参してきた雑巾を佐助に押し付ける。
「なぜ俺が手伝わねばならんのだ」
「俺様一度だって頼んでねえけど」
その言葉に、幸村は心からの深い深いため息をついた。
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任務に必要ないことに関してはダメダメな佐助もたまには良いのではないかと。
忍屋敷にある佐助の部屋はきちんと片付いています。
見かねた幸村がたまに片付けを手伝うと良いですよ!
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恋 を 疑 う (おしろい花)
幸村:現代 2011/12/20
部活帰りの腹を満たすため立ち寄ったコンビニに、今日はあの明るい髪色が見当たらない。
「いない、か」
目当ての人物は昨日まで三日連続でレジに入っていた。さすがに四日目はなかったようだ。
カウンター越しに軽く天気の話をする程度で、シフトを聞けるほどの間柄ではない。こんな日もあると思っていた。
「仕方がない、また明日来るとするか」
沈んだ気持ちを抱えていると、他愛ない会話にひどく暖められることがある。
友人の引っ越しで抱えていた寂しさがほんのわずか、このコンビニで交わされる小さな会話で慰められている気がしていた。
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う〜む。
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慰 め を 求 め る (オリエンタリス)
真田主従:戦国 2011/12/26
灯を落としてまもなく、障子の外で座り込んだ気配があった。
「ただいま、旦那」
帰還の言葉を発したきり、月明かりに透けて見える影は微動だにしない。
「どうした」
縁側では佐助が任務を終えた姿のまま庭を眺めていた。
「別に、何か言ってくれってんじゃないから」
目線を庭に向けたままの佐助から、低く小さく聞こえてくる声。
「そうか」
こちらが立ったままなのをいぶかしんでか、ようやく佐助が顔を上げる。
「俺も、お前に何かを告げようとしてここにいるのではない」
「……そうかよ」
それからしばらく、見るともなしに二人で庭を眺めた。
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任務から帰ってきました佐助。
何かあったときは、無意識に幸村に慰めを求めてしまう佐助です。
だって一番近くにいるのは幸村だから。