250字で花言葉



円 熟 し た 優 美 (石榴)
真田主従:戦国 2011/6/28


 槍使いとして名を知られる主だが、武士の嗜みとして一通り心得ている剣術や弓術も、苦手には程遠い腕前を持っている。
 戦場では荒々しく形振りかまってはいられないのが常であっても、屋敷での稽古はまず確実に型をなぞることから始める。
 幼い頃から幾度となく繰り返してきたその所作は、どこを切り取ってみても無駄がない。洗練された動きはもはや舞のようだ。
 ああ、なんて美しい。
「旦那さぁ、剣だって使えるのにどうして槍なの」
「一振りよりも有利だからだ」
 いかにもな答えに、やはりこの人は武人なのだと思う。
 ああ、なんて恐ろしい。

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   人を殺すための術が体に染み付いちゃってる幸村と、その後ろを守る佐助。
   (染み付くって他の言葉で表現したいけど、見つけられないのでとりあえず)
   佐助はそんな旦那のことどう思ってるんだろう。



* * *



友 愛 (スイカズラ)
真田主従:現代 2011/6/30


 幸村と佐助が外で何かを食べるとき、同じメニューを選ぶことはない。
 例えばA定(しょうが焼き)とB定(コロッケ)。
 例えばチョコアイスとメロンシャーベット
 例えばシフォンケーキの紅茶セットと本日のケーキ&コーヒー。
「ほれ」
 交わされるのはたった一言だが、お互い心得たものだ。
「旦那と食うとスゲーお得な気分だよ」
「お前は食が細いのだ。もっと食べろ」
「旦那が食いすぎなの。俺様標準」
 幸村は三食を正しく食べる。対する佐助は不思議なほど自分の食にこだわらない。
「明日の予定は」
「んー?今日と一緒」
「ならば明日も共に食うぞ」

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   この二人が一緒に何かを食べても、半分こにはならないと思います。
   だって幸村のほうが絶対量を食べる。
   それを見越して佐助はちょっと多めに幸村にあげる。
   佐助は幸村のことには気を配るけど、自分の健康には無頓着。
   だから幸村は一緒にご飯を食べるのです。



* * *



触 れ な い で (アザミ)
真田主従:戦国 2011/7/1


 忍小屋にあるものは、使い方をひとつ間違えれば大惨事に陥りかねないものばかり。
 しかし屋敷の蔵を探検し終えた幼子の興味というものは、止められないものだ。否、大人になった今でもそれらは興味を引かれるものばかりだった。
「絶対入んなって言ってなかったっけ」
 佐助はこれ見よがしにため息をつく。
「ああ、覚えておるぞ。皆にこっぴどく叱られたからな」
「アンタ幾つになったんだよ」
「お前がおるのだ、問題はない。忍を学ぶのも俺の務めだ」
 危険だと言い聞かされて育ったが、忍に対して恐ろしいと思ったことなど一度もないのだから。

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   忍らは幸村が大事なので、良くないとわかっていても温室で育てたいのです。
   でも幸村は佐助にくっついてついて自ら頭を突っ込みます。
   危ないように思えるものは、知らない方が危ないんだよって。
   おかげで幸村はいろいろ詳しい武人に育ちました。



* * *



高 潔 (テッセン)
幸村:現代 2011/7/1


 真田の若様は真っ直ぐな気性の持ち主だ。そして真田家はこの町の名家でもあるので、幸村が商店街を歩けば先々で声をかけられる。
「若様、出来立ての饅頭はいかがか」
「今日はこちらへどうぞ。お抹茶を点ててさしあげますよ」
「いや、夕食前に食べると怒られるのです」
 誰に、とは口に出さない。ただそれは誘いに釣られて食べ過ぎる幸村が原因なのだ。しかし理由がなければ彼が甘味を断れないのも事実。
「では土産なりと。佐助さんも、一緒に食べるなら怒らないでしょう」
「ありがとう」
 そして今日も彼のポケットはおやつでいっぱいになる。

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   あれ、どこに“高潔”なんていう要素があるんだ?
   幸村の甘味が断れないところか?
   誰に怒られるかなんて言わなくても、皆佐助ってわかってる件(笑)
   幸村は多少甘味食べたってご飯もちゃんとおいしく食べるけどね。



* * *



忘 却 & 私 の 命 を 捧 げ ま す (芥子&立浪草)
真田主従:戦国 2011/7/3


「お前、俺より先には死なぬとその口で申したであろう」
「そうだった?そんな昔のことは覚えてないよ」
「ふん、昔というのは覚えておるのにか」
「……耳聡い」
 これ以上は隙をさらすだけ。そう判断して背を向ける。
「戦の準備で忙しいんだよ」
 長がいなくなっても忍隊は存続する。戦前にはそのために予め策を施すのが常だというのに、それが主の耳に入ってしまってのこの騒ぎだろう。
「馬鹿だね。先に死なないことに何の意味があるっての」
 先には死なない。でも後にも死なない。

 その瀬戸際まで露を払い、背を守り、黄泉路までも供に行くよ。

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   どっちのも好きだったので、今日は花言葉を二つくっつけて書きました。
   私の中では幸村がまだ安定していないみたいです。たまに彼がわからない。

   説明不足ですね。つけたしを少々。
   佐助は戦を前に、長不在に備えて最低限の手はずを整えてから出陣しています。
   幸村は、佐助が自分を残して逝くはずがないと無条件に考えています。
   さらに幸村は、いつだって死ぬつもりで戦に臨むことがありません。
   佐助も決して死ぬつもりはないし、幸村もそれはわかっているんだけど……。
   佐助が死を意識した行動をしているのが気に食わないようです。
   という感じでしょうか。
   自分でもちょっと説明がしにくいのですが、そこはそれ、どうぞお察しください(笑)




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