250字で花言葉



あ な た は 幸 福 で す (蓮華草)
佐助:現代転生 2011/8/31


 その昔、強く想うと相手の夢に自分が出てくると考えられていたらしい。夢見がちだと思わなくもない。
 対して佐助は、自分が意識したことのない存在は夢に出てこないはずだと考えている。
 誰かに期待して叶わなくて嘆くよりも、遥かに健全というものだろう。


 ならば佐助が毎晩のように見ている赤い夢はどうなるのか。
 自分が覚えているということ。
 もしくは、彼の人が夜毎に自分を思ってくれているのではということ。
 それを考えると臓腑が痺れるような感覚を味わう。その感覚が痛みなのか幸せなのかはわからないが、満たされてはいると思った。

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   平安時代の夢って、確かそんな考え方でしたっけ。
   自分は幸村を思って夢を見る。そして幸村から思われているから夢を見る。
   それが両立するのかどうか、私にはわからないけど。
   佐助は夢に縋りはしないけど、拠り所にはなってるんじゃないかな。
   早く会えると良いよねぇ。
   最初は戦国の予定だったけど、いつの間にか現代になってました。



* * *



照 り 映 え る 容 色 (ハマナス)
真田主従:戦国 2011/9/1


 空の低い位置で、大きな月が赤黒く光っている。
 いつもの白銀とは違う、珍しい色だと思う。
「そろそろ行くから」
 出立の報告に来た忍の髪が、赤みがかった色に戻っていた。
 この忍は広く名を知られているというのに、平時はその髪を黒く染めて正体を隠してしまっている。
「勘弁してほしいよ、赤い月なんて不吉でさ」
 ただでさえ忍は月夜を嫌う。おまけにその月が血の色をしていれば気分もなおさら滅入るのかもしれなかった。
「お前の色だ。恐ろしくなどない」
 そう言ってやれば、忍は少し驚いたようだった。
「それをいうなら、アンタの色だろ」

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   普段は黒く染めて、戦のときだけ赤く戻す佐助とかどうだろう。
   幸村のそばにいる間はただの佐助。みたいな感じで。
   敵の目を晦ますって意味も込めて、普段は変装してる。
   赤=血とは限らないけど、赤い月って不思議な色だよね。



* * *



世 間 の う わ さ (ツルコベア)
真田主従:戦国 2011/9/2


「その刀?」
 主の手に鈍く輝く抜き身の刀があった。戦いを前に、家臣の一人がぜひにと献上した刀だった。
「ああ、村正だ」
 それが事実かどうかはさておき、村正とは“徳川に仇なす”と実しやかに叫ばれている妖刀である。
「験担ぎはらしくないよ。まして槍使いのアンタに刀ってどうよ」
「そう言ってやるな。気持ち故、受け取ったまで」
 主は刀を鞘に納め、差し出し、命を下す。
「では佐助、これを備えの一部に」
 刀の設えは黒。戦に携えるなら、赤の意匠を取り入れなければならない。
「そして知らしめよ。幸村は村正を手に入れたと」
「御意」

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   今日長船の刀剣博物館がBASARAとコラボした企画に行ってきまして。
   幸村の指料(多分差料のこと)が村正だったということを知りました。
   そーだったのー!?と一気に妄想が膨らみました。
   一応夏の陣の前を意識しています。真田の赤備え。



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満 ち た 希 望 (ダイコン草)
真田主従:戦国 2011/9/4


 敵味方入り乱れ、方向感覚すら失う頃。伝令が走った。
「真田幸村、討ち取ったり!」
 雑兵が頼るのは退却の合図と勝ち鬨のみ。それでも自軍の大将が討ち取られたなどと聞けば、確実に士気が下がる。
 駆け出し、求める背に追いついたときには戦は収束へ向かっていた。
「生きてんの」
「生きていてはまずいか」
「すぐどっか行くから」
「すまぬ」
「変な伝令出されるし」
「だからすまぬ」
「流れに関わるんだよ」
「だから謝っておるだろう」
「反省しろよ」
「簡単にやられたりはせぬ」
 自信満々なその姿に、笑みすらこぼれてくる。
「わかってるけど」

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   幸村の強さは佐助が一番よく知っているはずです。
   だから心配なんて全然してないんだけど、それでも探してしまう佐助。
   絶対生きてるって信じてるのも、希望に含まれるといいんだけど。



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感 じ や す さ (満作)
佐助:現代転生 2011/9/5


 例えば午前3時くらいが、一番危険な時間帯だと思う。
 灯りなんてものは全部消して、一度窓の外を眺めてみたらいい。
 どんな時間でも町には電気がついていて、必ず誰かの存在があるはずなのに、まるでこの世に誰もいないようなたまらない静寂が孤独を呼んでくるから。
 居ないことを受け入れられないほど夢を持っていなかったから、極めて現実的に今を生きている。
 それが最良の道だと知っているから、上手く喪失をやり過ごし、その不在を嘆くこともない。
 でもこんな夜くらいはと、全て取っ払って夜を眺める。
「どこにいるんだよ」
 そんな午前3時。

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   再会をあきらめてる訳ではないけど、佐助は佐助で現代を生きています。
   夜が感受性を高めてくれるってお話。エロくならなかった。
   午前3時くらいって、夏でも冬でも夜ですよね。
   2時くらいだとまだ起きてる人はたくさんいるけど、3時過ぎるとグッと減るイメージ。
   4時だと夏は明るくなっちゃうから、やっぱり午前3時くらい。




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