250字で花言葉
安 楽 & 慎 重 (釣舟草&七竈)
佐助:戦国 2011/10/27
全て放り出して死を思わないでもなかったが、漠然とした考えが頭を占めていた。
それは今ではない。まだそのときではない。
「大丈夫、ちゃんと帰る」
歩みを止めればそれで終いだとわかっている。感覚の薄れた体を叱咤し、また一歩踏み出した。
満身創痍の姿を好機と見たか、撒いたはずの忍が国境を超えて追ってきた。
刃が背に届くかという瞬間、身を翻して背後をついた。
「なーんてね」
驚愕の感情を表した忍は、欺かれているという可能性をまるきり考えていなかったらしい。
「深追いしたのはそっちだぜ」
敵方の忍が一人、真田の手に落ちた。
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こんな短いので意味わかるかな……。
もう少し長い文章で描写をじっくり書いた方がよかったのかもしれません。
やられそうになった振りをして、敵の目を欺いた佐助です。
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大 切 な 思 い 出 (モミジ)
幸村:現代 2011/10/31
病にかかり怪我をしても、それを見せてはいけない。
動揺を招き、付け入られる隙となってしまうから。
三つ子の魂百までとはよく言ったもので、身に馴染んだ習いは今の幸村にも当然のようについてきた。
「熱があるなら休みなさい」
担任に見抜かれ、早退させられたのは中学生の頃だった。
諭されたことよりも、隠し通せなかったことに大きなショックを受けた。
「まだまだだな」
辛いならば休むのが普通なのだと知らないのではない。
休むことを甘えだと捉えているのでもない。
単純に、ただ忘れたくなかった。
それが欠片でも、覚えていたかった。
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ちょっと女々しい幸村。
小さい頃はね、思い出していません。何も。
でも覚えていないなりに「弱いところを見せてはいかん!」と頑なに育ちました。
その後少しずつ記憶を取り戻し、どうしてそう頑なだったのか納得しました。
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才 能 & 豊 麗 (アケビ&花梨)
真田主従:戦国 2011/11/1
貴族には及ばなくとも、武士とて教養あるものには違いない。
だが“武芸達者な甘味好き”として噂されている主には無縁のものだと思っていた。
「アンタ、そんなことできたの」
「無礼なやつだな、俺を何だと思うておる」
「食い盛りの腕白盛りと……」
驚くのも無理はないはずだ。
世間の評判に間違いがないことは、実際に仕えてみてよくわかっている。
そんな主が酒宴の席で舞を披露するとなれば、誰でも真偽を確かめたくなる。
「俺とて舞の一差や二差くらい舞えるのだぞ。お前にも負けぬ」
驚いているうちに、宴で共に舞うことが決まっていた。
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幸村は武芸ばっかりのように思われても、ちゃんと雅も心得ています。
そして佐助だって舞えます。
真田家の戦忍になる前は、里の諜報員として旅芸人してたとかいいじゃない。
しょっちゅう戦してるわけじゃないから、今でもたまに諸国をさすらってます。
おひねりは諸国のお菓子に消えてたらいいよ!(旦那への土産)
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真 実 & 生 命 力 (金木犀&セイタカアワダチソウ)
真田主従:戦国 2011/11/2
庭に住み着いた猫がいる。
人懐こく可愛らしいと、屋敷中がその話題で持ちきりだ。
ところが誰に抱かれても大人しいはずのその猫が、なぜか絶対に近寄ろうとしない人間が真田屋敷には二人いる。
「なぜ懐かぬ」
「だってアンタ虎だろ」
機嫌が良いのを確認しても、近づけば毛を逆立てて威嚇される。
挑んでは叶わなくてを繰返し、日がたてばまた手を出したくなる。
「あきらめたら」
「別に残念ではない、猫くらい。お前こそ烏のせいで悔しいだろう」
「全然悔しくないよ」
身の内に飼う獣のせいで、基本的に動物には懐かれない。
「この意地っ張り」
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身の内に飼っている獣に反応するというよりも、焔と闇の本質に敏感な猫。
動物には懐かれないというけど、馬とかはどうなんでしょうね。
馬にまで怖がられたら、武田騎馬隊の存在が!
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の ん び り 気 分 (松葉菊)
幸村:戦国 2011/11/5
駆け抜けるようにして生きる。それが時流に乗るということだ。
皆がそうして過ごすものだから、幸村の意思などお構いなしに周囲の状況は目まぐるしく変わっていく。
「決して俺の望みではない」
「そんなの、誰でも知ってるさ」
ここがいいと叫んでも誰も待ってくれない。
先日まであったはずのものが、あれよあれよという間に去っていく。
「そんなに急いで、どこへいくのだ」
「そう思うんなら、旦那は旦那でいればいいだけの話さ」
道に迷い、迎えを待った気持ちとよく似ている。
もうそこにいられなくなったことのすべてが、心から悲しかった。
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考えられる状況としては、昌幸が亡くなって信之も徳川に行ってしまったとか。
新たにお館さまという拠所を見つけたのに、そのお館様が倒れてしまったとか。
望んでもないのに変化を求められて、駄々をこねたい幸村。