400字で花言葉



集 う 喜 び (マトリカリア)
夏樹とハル 2012/10/21


 激しい雷に夏樹が目を覚ますと、すでにハルが窓に張り付いていた。
 何となく夏樹も起きだして、ハルの隣に並ぶ。鋭い光と音がして、これは近くに落ちたなと思った。
 雷が止む気配はなく、ハルは一人眠り続けるユキを振り返り控えめに呼んだ。
「ねえユキ、雷がきれいだよー」
「…ぜんっぜん起きねえのな」
 ハルはユキの頬をつつき、髪を引っ張った。寝かせといてやれとハルを静止しかけ、夏樹はユキの眠りの深さに感心した。すると今度は、どこまでなら大丈夫なのかという純粋な疑問が浮かんでくる。
「ハル、脇くすぐってみろ」
「オッケー!」
 ハルが勢い良く布団をめくり、ユキの脇腹をくすぐった。ユキのまぶたがピクリと動いたが、ユキはそれでも起きなかった。
「ユキ、起きないね?」
 くすぐる手は止めず、ハルが小首をかしげた。
「いーや」
 いつまでたっても起きないユキに、夏樹は逆に確信を持った。ユキの目は覚めている。
「ハル、飛びかかれ!」
「オッケー!」


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   ユキの眠りは深そうです。
   ハルに飛びかかられてユキは「こんな夜中に何してんの二人とも!」って怒るけど、
   その後は三人でベランダに並んで稲妻を見ているといいなと思います。



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