250字で花言葉



永 遠 の 記 憶 (麦わら菊)
真田主従:戦国 2012/5/24


 うだるような暑さと蝉の鳴声がうるさかったあの夏。
「佐助、起きろ」
 伏せった佐助の影が日に日に薄らいでいったのを覚えている。
 朝と晩ではそう変化ないように見えても、昨日と今日では確実に違う。
 命が揺らいでいる。それに気づいてしまい、どうして気づいてしまったのかとぞっとした。
 外は色と気配に満ちているのにと、部屋を支配する静寂を恐れた。
「佐助」
 答えない名を何度呼んだだろう。


「佐助」
「何だよ」
「佐助」
「何だってばさっきからうるせーな」
 気のない答えでも、あの夏とは違って呼べば返ってくる。
「…にやにやしてんなよ」

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   佐助は夏の終わりに目を覚まして、ちゃんと生きています。
   でも佐助だと、影が薄くなる=分身が消えかける って意味にも取れそうですね。
   「答え」はできれば「いらえ」って読んでいただければなと思います。



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